公開日 25/07/2019 最終更新日 30/01/2023
ロールストランドについて
- メーカー名 : ロールストランド(Rörstrand)
- 設立 : スウェーデン(1726年)
スウェーデンの最も有名な磁器メーカーとして知られるロールストランド。
現在はフィンランドのフィスカース社の傘下の企業のひとつとなっており、製造拠点も国外へ移るなど、スウェーデンにおけるロールストランドの歴史は2005年12月30日のスウェーデン国内製造拠点の閉鎖に伴いおよそ280年の歴史に終止符が打たれている。
スウェーデン国内拠点の閉鎖に伴いロールストランドというメーカーのその面影は殆ど見られなくなってしまっているが、往年の名作であるエデン(Eden)やモナミ(Mon amie)といったシリーズはオリジナルとは違った形で製造を続けられていると共に、近年の北欧のモダンブームにより60年代や70年代に製造されたオリジナルアイテムに大きな注目が集まっています。
なお、フィンランドのフィスカース社の傘下にはロールストランドだけでなく、他にもイッタラ(iittala)やアラビア(ARABIA)、ロイヤルコペンハーゲン(Royal Copenhagen)からウェッジウッドに至るまで多くのメーカーが傘下に入っています。
エデン / Eden(1960 – 1972)
- デザイナー : シグリッド・リッチャー(Sigrid Richter)
- 創立290周年を記念した人気投票で1位を獲得し、復刻版も制作されているロールストランド(Rörstrand)を代表する人気のシリーズです。下記に掲載するものはすべてオリジナルのみで展開されていた復刻版にはないアイテムとなります。
コーヒーカップ&ソーサー
プレート&プラター
カッティングボード
モナミ / Mon amie(1960 – 1972)
- デザイナー : マリアンヌ・ウェストマン(Marianne Westman)
- 母国スウェーデンでも非常に人気の高いデザイナーであるマリアンヌ・ウェストマンの代表作であり、ロールストランドの代表作でもあるモナミシリーズ。人気の高いシリーズとして復刻版も製造されていますが、下記に掲載するものはすべてオリジナルのみで展開されていた復刻版にはないアイテムとなります。
コーヒーカップ&ソーサー
2種類のフォルムが存在します。
ティーカップ&ソーサー
2種類のフォルムが存在します。
クリーマー&シュガーボウル
クリーマー&シュガーポット(蓋付き)
プレート
2種類のデザインが存在します。
シルヴィア / Sylvia(1976 – 1982)
- デザイナー : シルヴィア・レウショヴィウス(Sylvia Leuchovius)
- 創業250周年を迎える1976年にデザインされたシルヴィアシリーズ。生き生きと描かれたパンジーが美しく、北欧らしさと女性らしさを感じさせる非常に人気の高いシリーズです。バックスタンプには250周年を記念する文字とパンジーの花が描かれています。
コーヒーカップトリオ
コカ / KOKA(1956 – 1988)
- デザイナー : ヘルサ・ベングトソン(Hertha Bengtsson)
- ヘルサ・ベングトソン(Hertha Bengtsson)によりデザインされた人気シリーズで、30年以上に渡り製造され、商業的にも成功を収めたシリーズです。
ブルー
ブラウン
ブローエルド / BLÅ ELD(1951 – 1971)
- デザイナー : ヘルサ・ベングトソン(Hertha Bengtsson)
- 張り巡らされたロープのデザインが単色の色使いの中にもインパクトを感じさせ、落ち着きと共に力強さを感じるデザインとなっています。”ブローエルド” とは ”青い炎” の意であり、青色をベースとして製造されたこのシリーズは、青色の力強さを感じられるアイテムが揃います。
ティーカップトリオ
【ちょっとうんちく北欧ヴィンテージ】オリジナルと復刻版
冒頭でも触れたように、ロールストランドは誕生の地であるスウェーデンにおいて、その歴史に既に終止符が打たれています。
でも、現在も復刻版が製造されているのはファンのみなさんであればご存知のとおり。エデンやモナミといったシリーズが形を変え、世に送り出され続けています。それぞれが1960年に生み出されたものであることを考えると、既に半世紀以上にも渡って販売されているって本当にすごいですね!
異なる生産地とバックスタンプ
では、ここでですが、オリジナルと現在の復刻版一体何が違うのでしょうか。
先にあげたとおり、同じアイテムが製造されていないのももちろんで、既に廃盤になったシリーズがあるのももちろんですが・・・実は、先ほど上げた復刻版で製造されているエデンやモナミといったシリーズも製造拠点が移転したことにより、生産地が異なることです!
現在の復刻版は東南アジアなどで生産されていますが、オリジナルはスウェーデン国内で生産されていたため、”Sweden“ の文字がバックスタンプと共に見られます!これはオリジナルならではの証です。その他にももちろん、当時と現在の製造技術に差があるため、オリジナルには綺麗過ぎない荒さなど ”ヴィンテージらしさ” を感じられる表情が見られたりとやはりファンやコレクターにとっては大きな魅力が!北欧ファンであればやはりオリジナルは手に取りたいですね!みなさんのお好みのシリーズはなんでしょうか。大好きな一点をぜひ見つけてみてください!
ウェブストアおよび実店舗オーナー、インポーター、エクスポーター、アンティーク&ヴィンテージコレクター、ファッションコーディネーター、旅人
ヨーロッパ長期滞在は3ヶ国(イタリア、アイルランド、デンマーク)でトータル2年半。 現在は日本を中心に活動しながら商品買い付けや旅などでヨーロッパを訪れています。旅はヨーロッパ限定で20ヶ国程度。
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