【北欧ヴィンテージ・フィンランド】陶芸界のプリンス!ビルガー・カイピアイネンの作品が素敵!|20.20

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公開日 11/03/2021 最終更新日 03/03/2023

ビルガー・カイピアイネンについて

  • 名前 : ビルガー・ヨハンネス・カイピアイネン(Birger Johannes Kaipiainen
  • 生誕 : フィンランド・ポリ(1915-1988)

ムーミンの生みの親として知られるトーベ・ヤンソン(Tove Marika Jansson)と同じスウェーデン系フィンランド人であった。フィンランド陶芸界でセラミック・アーティストとして最も成功を収めた人物の一人として知られ、装飾の王様(the king of ornament)や陶芸界のプリンス(prince of ceramics)と呼ばれる。

現アアルト大学を卒業後、1937年にアラビア社(ARABIA)でのキャリアをスタートする。のちの1954年には関連会社であったスウェーデンのロールストランド社(Rörstrand)でも仕事を持つようになる。アラビアではこのまま50年近くに渡り、第一線で活躍する。

フィンランド陶芸界がミニマリズムに傾倒していた際に、ノスタルジックでロマンチックで非常にデコラティブなデザインの作品を発表したことで、この頃から装飾の王様(the king of decorators)と呼ばれるようになる。

自然にインスピレーションを受けたモチーフをよく使ったことで知られ、ヴィオラやシギなどを多く用いた。

代表作は、アラビアで初めてシルクスクリーンプリントを用いて製造されたシリーズのひとつであるパラティッシ(Paratiisi / Paradise)やアピラ(Apila / Clover)、スンヌンタイ(Sunnuntai / Sunday)などが挙げられる。その他数多くのアートピースの制作も手掛けました。

仕事に大きな情熱を注いだ彼は、リタイア後も73歳で亡くなるまで一般的な就業日は毎日自宅で仕事に向き合い続けました。また、現役時にはコンペティションで数多くの賞を受賞しています。

 

パラティッシ / Paratiisi(1969-)

彼の代表作のひとつであり、アラビアがイッタラ社の傘下となった現在に至るまで現行品が引き続き販売される非常に人気の高い傑作シリーズです。

現行品は、釉薬が全体的に艶やかで綺麗な現代の物といった感じが強いですが、オリジナルはまろやかなヴィンテージの雰囲気を楽しんで頂けるアイテムとなっています。

また、バックスタンプは現行品がモノクロであるのに対し、ヴィンテージはカラーになっており、年代によってスタンプが異なります。中でもヴィオラの花の描かれた初期のものは非常に希少性の高いアイテムとして知られます。

カップ&ソーサー

オーヴァルプレート

21cm、23cmはオリジナルのみで展開されていたアイテムです。

 

 

アピラ / Apila

パラティッシやスンヌンタイなどと並び随一の人気を誇る傑作シリーズです。

オリジナルは1971-73年、復刻版は2006-10年の期間のみと製造期間が短いことに加え、現地でも非常に人気が高いこともあり、入手が困難なシリーズのひとつです。

オリジナルは復刻版に比べて色味が柔らかく、ヴィンテージらしい風合いを。復刻版は、プリント技術などの向上により、艶やかではっきりとした美しい色合いをお楽しみ頂けるアイテムとなっています。

復刻版もレアアイテムとして知られますが、製造期間がさらに短いオリジナルは超激レアアイテムとして知られています。

オリジナル(1971 – 1973)

復刻版(2006-10)

 

 

ヴィオラ / Viola(1980年代)

代表作であるパラティッシ(Paratiisi)などカイピアイネンの作品に多く登場し、彼が特に好んで用いたモチーフとして知られるヴィオラの花がモチーフとなった一点です。

1967年のモントリオール万博向けに製作されたスミレの海(Orvokkimeri)から着想を得たアイテムとなっており、青紫で着色されたスミレがグラデーションで美しく彩られています。

 

 

極楽鳥(1970年代)

カイピアイネンらしい独創的な世界観を感じられるアイテムで、背面に付属されている壁掛けによりインテリアアイテムとして楽しんで頂けます。表面にはラスターグレーズ(光沢釉薬)が用いられており、プレート全体が虹色に輝く美しいアイテムとなっています!

 

 

【ちょっとうんちく北欧ヴィンテージ】オリジナルと復刻版

今日に至るまで非常に高い人気を誇るパラティッシや復刻版も既に生産が終了しており、オリジナルのみでなく、復刻版にいたるまでがレア物として知られるなど、いくつかのシリーズで復刻版が製造されているカイピアイネンの作品。これらをさまざまな視点から比較、考察していきます。

時代と共に変化を重ねたバックスタンプとアイテムの歴史

パラティッシの現行品にはモノクロのバックスタンプが用いられていることは、ファンのみなさまであればご承知のとおりです。しかし、現在のモノクロスタイルへ移行したのは2000年頃以降と比較的最近のこと。それまでは全てカラータイプですが、それも時代によってすこしずつ変化と歴史を重ねてきました。

バックスタンプにヴィオラが付いたものは、初期製造のパラティッシのみに見られるという非常に貴重であり、稀少なもの。すぐに当時の親会社であったバルチラ(Wärtsilä)のスタンプがついたものへと移行します。ここまでが一般的にオリジナルと言われるもので、この時期までしか製造されていなかった貴重なアイテムもあります。その後、1988年に復刻されると電子レンジ(Microwave)・オーブン(Oven)・食洗機(Dishwasher)対応のマークがスタンプに追加されますが、この時点まではスタンプもまだカラータイプとなっています。その後は先に申し上げたとおり。現行品であるモノクロタイプとなります。

アピラについては、パラティッシほど歴史が積み上がったアイテムではなく、散発的でそれぞれの製造期間も極端に短いことから、オリジナルと復刻版で計2種類のスタンプです。オリジナルは当時のバックスタンプが。復刻版は、その当時のバックスタンプに電子レンジ(Microwave)・オーブン(Oven)・食洗機(Dishwasher)対応のマークとクローバーにアピラの文字がプリントされています。

激レアならではのオリジナルの魅力

さてさて、ここまでのバックスタンプもそうですが、いずれにしても共通するのは、オリジナルは復刻版に比べて色味が柔らかく、ヴィンテージらしい風合いを。復刻版は、プリント技術などの向上により、艶やかではっきりとした美しい色合いをお楽しみ頂けることです。パラティッシはもちろん現行品でもお楽しみ頂けますが、こういった点を考えるとファンであればやはりひとつくらいオリジナルも手に取りたいところです。

アピラは、とにもかくにもオリジナルを入手するのは非常に難しく、見たこともない方も多いはず。復刻版でも非常にレアであることを考えると、雰囲気さえ気に入れば是非手に入れたいアイテムですね!

いかがでしたでしょうか?少しでもアラビアやカイピアイネンの作品を知る機会となっていれば幸いです。今後もみなさまに素敵な商品との出会いがありますように♪

 
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ウェブストアおよび実店舗オーナー、インポーター、エクスポーター、アンティーク&ヴィンテージコレクター、ファッションコーディネーター、旅人
ヨーロッパ長期滞在は3ヶ国(イタリア、アイルランド、デンマーク)でトータル2年半。 現在は日本を中心に活動しながら商品買い付けや旅などでヨーロッパを訪れています。旅はヨーロッパ限定で20ヶ国程度。
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